サイモン・シンの「暗号解読」があまりにも面白かったため、
最近文庫化された「フェルマーの最終定理」もすかさず読んでみた。
「暗号解読」よりは、専門的な概念も多く含まれていたが個人的には
納得のいく一冊でした。
あらためてサイモン・シンという人の筆力に驚かされました。
訳者の高木薫さんという方が後書きに触れていた人物には
私の大学時代にひょっとしたらお世話になってたかも知れない人がいて
ちょっとびっくりしました。
(お世話になってたら今頃こんな仕事してなかったかも・・・)
あらためて感じたことは、
数学の証明というのはシステムの開発によく似ている
ということ。
・組み立てられた証明は物理などの証明とは異なり、必ず完全でなければならない。
・そして、証明に抜けがないかのどうかのチェックがきわめて難しく、ひとたび公開
されれば、自分の証明がいつ批判されるかどうかを心配しながら生活をしなければ
いけない。
・その負担を軽減するために数学者は、研究内容を秘密にせず、オープンにする
ことで、事前に証明の抜けを防ぐように心がけている。
まさしく、システム開発のエッセンスが数学者によって既に実践されているということが
見て取れるでしょうか。システム開発に置き換えると、
・システムはもちろん推測で組み立てられる物ではなく、例外が発生した場合にでも
完全に振る舞うように設計することが求められる。
・一度リリースされたシステムは改修・修復が難しく、そのためテストパターンを何度も
繰り返して事前に抜け穴がないかどうかを徹底的に検証する必要がある。
・各自でシステムを開発することに限界を感じた開発者はオープンソースという手法を
用いて技術を共有することでリスクの軽減を図っている。
数学の歴史を追えばシステム開発に何かしらの手がかりを得ることが出来るかも
知れませんね。

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